「無添加」には基準が無い! 添加物が一切入ってないという誤解について

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私たちにとっても身近な話題、自然派ブーム。ここ数年で体に優しいと考えられている食品やコスメは一段と数をましたように感じています。

しかし「無添加」「オーガニック」「ボタニカル」というなんだか曖昧な表記に、むむむ!?と首をかしげてしまうこともしばしば。

リリィ
リリィ

筆者も健康志向で身体にいいものを選びたい人間❤ 率先して添加物の少ないものを摂っていきたい派です!

しかし、自分も調べてみるまで分からなかったように、世の中に広まっている「無添加」は誤解や誇大広告が多くある事を最近知りました・・・。

わたし自身も認識を改めた部分なので、ぜひみなさんにとっても参考になればと思って記事にしました!

ブームを最大に楽しむために、この記事を読んで無添加について正しく理解していきましょう。この記事では無添加の本当の意味や、 世の中で大きく誤解されているイメージについて正しく解説していきます。

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「無添加」「完全無添加」ブームの背景にある大きな誤解

まず無添加ブームの背景にある大きな誤解は「無添加ならば、体に悪影響のある添加物は一切含まれていない」というもの。実はこれ、間違いです。香料など何か一つの添加物が入っていない場合にも「無添加」の記載はできます

リリィ
リリィ

とある企業が行った無添加の調査でこの誤解をしている人は60%以上もいたという記事を目にしたわ。

・・・って他人事のように言うけれど、わたしも誤解していた人間の一人なのよね(笑)

Σ(ノ≧ڡ≦)

無添加という表示は、一般的にはある特定のものが含まれていない時に、「○○無添加」といったように表示されます。

では「無添加」という表示だけの時は? ・・・これは一体何が無添加か(添加されていないのか)分からない状況なのです。

現在の日本で無添加の表示に明確な定義や義務はありません。「何の成分が無添加なのか?」が分からない状態で、添加物が一切入っていないと安易に過信しない方が無難です。

「無添加」は表示には基準がない!それって本当に安全なの?

無添加の一般的な表記のされかたは、例えば食品であれば「食塩無添加」「合成着色料無添加」、コスメであれば「保存料無添加」「人工香料無添加」などです。

これらのように何が無添加なのかを表示されているものは分かりやすいので安心が出来るのですが、何も表示されずにただ「無添加」という印字だけある商品はまず疑うべきです。

なぜなら「無添加」という表示に対しては日本国内では明確な基準が設けられていないからです。現在のように基準のない状態では「無添加」表示が化学的な物質が含まれていないことの目安にはなりません。

ゆな
ゆな

わーい無添加シャンプー買ったぞ!

リリィ
リリィ

ちょっと待って、ゆな!

そのシャンプーは一体何が無添加なのかしら?

たとえば「保存料無添加」では保存料は使っていなくとも着色料を使っている可能性がある、「食塩無添加」ならば香料は使っている可能性があるということです。

それは無添加と言う言葉の印象が良いためのキャッチコピーなので、実際には何が添加されていないか分からないのです。

ななせ
ななせ

無添加はあくまでキャッチコピーだと思った方がいいってことね!

明確な表示が義務付けられていないということはつまり、「無添加」はその会社ごとの判断にゆだねられて表示されているビジネスの一環としてどのようにも広告できるということです。

無添加という表示は安全の目安にはなりません。

実際にその商品にはもともと必要なかったはずの成分が添加されていないケースでも無添加という表示ができてしまうのです。

さらに詳しく見ていきましょう。

無添加を語るなら「添加物」について正しく知ろう!

化学的につくられた添加物が入っていない状況をあなたが本当に望むのであれば「無添加」の表示はあまりあてにならないでしょう。先述したように、明確な基準がないのでは消費者としては「無添加」の表示だけでは判断のしようがないからです。

化学的に合成されているものを取り除きたいのであれば、まずは「添加物」について知らなければなりません。

添加物とは保存や衛生について考えられて、製造の過程で加えられる成分のこと。

食品や化粧品に加えることで鮮度を保ったり、香りが良くなったり、成分ごとにさまざまなはたらきが考えられて配合されています。

たとえば食品に関する添加物で考えてみても、そもそも日本で食品添加物として許可されているのは安全性が確かめられたもののみだからです。

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。
厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。

厚生労働省 食品添加物 より

ゆな
ゆな

エッ!?添加物って悪者じゃないの!???

リリィ
リリィ

添加物が体に悪いというのは根拠がある訳ではなく、あくまで消費者のイメージがひとり歩きしているものなのよ。

ななせ
ななせ

広告活動でこのようなイメージがさらに広がった可能性も有り得るわね。

その一方で、「どうやら自分の体に合わない添加物があるようだ」と確信している方なら、それを特定して取り除くことが大事になってくるかもしれませんね。

リリィ
リリィ

例えば添加物に対してアレルギー反応を起こすケースなどでは、

実際にその成分を特定し、自分の目で該当成分を確認する事が大事よ!

 

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無添加の食べ物を選ぶとき、必ず成分を見て!

先ほどお話ししたように、「無添加」の表示に明確な基準が存在しないために、消費者が「保存料や香料などの化学的な成分は一切使われていないから安全!」と信じ込んでしまう、誤解してしまうということが問題になっています。

リリィ
リリィ

無添加表示だからと言って、全てに保存料や香料が使われていないとは限らないの…。

消費者が求めている「化学的な成分が一切使われていない」のを見極めるには、現状では『食品の原材料名の表示』を見て、該当する添加物が入っていないか確認するしかありません。

 

よく使用されている食品添加物の種類(代表的なもののみ)

甘味料 甘みを追加する
着色料 色味を調整する
香料 香りをつける
保存料 保存性をよくする・食中毒をふぜぐ
酸化防止剤 油脂などの酸化をふせぐ
pH調整剤 pHを調整して品質を保つ
膨張剤 お菓子類などを膨らませる

これらは種類のざっくりした分類なので、特定の成分を指し示すものではありません。具体的な成分名は先述した厚生労働省のページから確認してみてくださいね(成分名がズラッと表示されています)。

リリィ
リリィ

ここには代表的なもののみを挙げたので、細かい分類については専門家が書かれているページを調べてみてください。

ここまで書いておいて非常に言いにくいのですが、食品添加物を一切除去しようと思ったら、自分で材料にこだわって手作りするしかないのが現状です。

究極にこだわりだすと、加工されている食品が「加工されるまでの原材料などの前段階で添加物を使用していないのか?」ということを考えることになり、それを追求していくのは無謀ともいえる作業となってしまいます。

ななせ
ななせ

卵ひとつにしても、この卵を産んでいたニワトリ、ニワトリのエサの穀物、その穀物を育てた環境・・・果てしない食物連鎖を辿っていくことになるわね・・・。

リリィ
リリィ

自分がどこまで拘りたいのか?線引きする事も大事だわ。

また、アレルギーの反応がある場合は、どの成分に自分が反応するのかをしっかり見分ける事が大切です。以下に厚生労働省が公開している食品添加物のリストへのリンクを貼っておきますね!

●食品添加物(指定添加物・既存添加物・天然香料・一般飲食物添加物)

 

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コスメの添加物についても、成分を見るのが大事

コスメの場合も、裏の成分表示を見てみると良いでしょう。

消費者が求めている「化学的な成分が一切使われていない」のを見極めるには、該当成分が入っていないか確認しなければなりません。これは食品と一緒ですね。

リリィ
リリィ

例えばとある保存料が無添加だったとして、その成分の代わりに、もっとお肌に刺激になるような成分が含まれている事もあるのよ。

以前は、皮膚に影響を与える可能性のある103の成分が「指定成分」として表示が義務付けられていたみたいですが、これは昔の話。現在ではこの指定成分に限らず、含まれている全ての成分の表示が義務付けられているので、配合されている成分は一眼で分かります。

リリィ
リリィ

自分に合わない成分があれば、見つけやすいと思うわ!

化粧品に使われている添加物の種類

サルフェート 洗浄力を高める
シリコン 肌触りを良くする
界面活性剤 水と油を混ざりやすくする
鉱物油 保存性を良くする
防腐剤 品質保存のため
石油由来成分 品質保持・安定性
酸化防止剤 空気に触れて酸化するのを防ぐ
人工香料 香りづけ
リリィ
リリィ

一般的に警戒されている添加物の主な種類を挙げました。

しかしこれらは危険な成分ではありません。

化粧品に含まれる添加物は「化粧品基準」という基準に則って使用されているので、その範囲内であれば添加物が人間の体に害を及ぼすとは考えにくいのだと言います。添加物が危険という考え方は間違っているという事です。

ゆな
ゆな

え???よく広告で「無添加だから安心」って言ってるじゃん?

リリィ
リリィ

うーん。。。

とても言いにくいのだけど、それはメーカーのイメージ戦略ね。。。

仮に本当に化学物質がすべて無添加の、夢のようなコスメだとしたら、長期保存ができないためにロスが大きくなります

一般的に化粧品には3年ルールというものが設けられています。その名の通り、3年は腐らないようにするための成分を配合する必要があり、その1つが添加物なのです。

なので、上に挙げたようにみなさんが危惧されている成分や、化学的に合成された成分を完全に配合しないとなると、期限が短いコスメまたは高品質で値段も高いものになるかと思います。

ななせ
ななせ

こういったコスメは通常販売されているものの相場より、2~3倍の値段が付けられていることも多いものよ。

ゆな
ゆな

そっかぁ、いいものを選びたいなら、かなり高額な出費になるかもしれないということを頭にいれておかなきゃなぁ・・・

リリィ
リリィ

「自分に合ったコスメを探したい!」っていう場合は、評判の悪い成分を見つけるのじゃなくて、自分に合った成分から探すという方法もあるのよ!

メーカーが公式ページで原材料の成分について説明しているものも多いので、検索するとそのコスメの成分情報が手に入ることもあります。

肌に合うものを探すとしたら、お気に入りの成分名でコスメを検索するなど、自分に合う成分を探していくというのも1つの方法です。

化粧品・医薬部外品等ホームページ 添加物リストについて

 

そもそも「添加物」って安全性が確認された成分なんだけど…

広告の動画などで「本来食品に不必要なものが入っている!」「化粧品の添加物は肌に刺激になる!」と言われれば、消費者側が「添加物って危険なんだ!」ととらえてしまうのも無理はありません。

リリィ
リリィ

しかし、添加物が危険というのは大きな誤解です。定められた用法容量の中であれば、安全性が確認されたものばかりです。

例を挙げて、少し見方を変えてみましょう。

手作りで作ったイチゴジャム。長期で保管するにはとても衛生面に気を配らねばなりません。

腐らないように砂糖の濃度を高くしたり、レモン汁を入れたり、消毒のために煮沸して完全に乾燥させたり・・・。それでも放置して一定期間過ぎてしまえばカビが生えて食べられなくなってしまいます。

そういったことを失くすため、現代の化学を用いて食品をより長く保管できるようにと生まれたものが防腐剤です。

防腐剤は食べ物が腐ってカビが生えないよう、わたしたちの健康を守ってくれているという考え方もあるのです。(これが食品添加物のプラスの影響ですよね)

無添加にこだわっている方の中にはこのプラスの部分を忘れてしまっている方も多いのではないでしょうか。

ゆな
ゆな

たしかに、あたしは添加物というだけで悪者な気がしてたよ(笑)

ななせ
ななせ

実際には、添加物は本来は消費者の安全に配慮するために入っている成分であることを忘れてはいけないのよね。

リリィ
リリィ

そうなの。お豆腐やこんにゃくなどの身体に良い食べ物でも、そもそも添加物を使わないと固まらないくらいだものね。

また、化学的な物質が含まれていないということは、必ず安全という訳ではありません。自然に生息している人間に悪影響な菌類もそのまま発生しやすい状況ということに繋がるのです。

ほんとうに化学的な物質が一切使われていない商品なのだとしたら、それは長期保存ができませんし、カビの害もあることを忘れないようにしたいですね。

天然のものや人工のものに関わらずまったく毒性のないものはありません。安全性についてを妄信するよりも、本当に自分が必要なものを選び取っていきませんか?

リリィ
リリィ

たとえば成分だけでなく、使い方や使う量についても注目すると良いですよ。

公式で推奨されている使い方をきちんと守れば、化粧品の本来の効果が得られるかもしれません。

 

ちなみに無添加とオーガニックは同じ意味???

無添加とオーガニックは1つの商品に併記されることがあるので紛らわしいですよね。しかし全く別の事を指します。無添加は、ある特定の物質を使用していないこと、一方オーガニックは有機栽培(※)のことです。

※有機栽培とは?

できるだけ農薬などの化学物質や、遺伝子組み換えなどの技術に頼らずに、有機物の肥料だけを用いた栽培方法。太陽や土地柄、落ち葉を分解する微生物(堆肥)や季節など、自然(旬)の力を利用した栽培方法のことです。
リリィ
リリィ

ちなみに、日本ではオーガニックの表記にまつわる基準も設けられていないわ。

「無添加」と同じように「オーガニック」は自由に広告の中で使われているので、見かけた時は安全性について過信しすぎないようにしましょう。

▼オーガニックについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください▼

 

「無添加」表示を過信せず、自分に合う成分をチェックしよう

この記事のまとめ

  • 無添加とは「化学的な成分が含まれていない事」じゃない!
  • 「無添加」の表記に明確な定義や基準は設けられていない
  • メーカーが広告内で自由に使っている
  • 消費者としては「何の成分が無添加なのか?」を考える事が大事
  • 一方で「添加物」が危険とは限らない
  • 日本で添加物は安全な基準内で使われている
  • 自分に合った成分・合わない成分を考えていくことが必要

以上がこの記事のまとめです。オーガニックの記事とも少し結論が似ているのですが、結局のところは基準が設けられていない無添加表示は広告となんら変わりがありません

食品でもコスメでも言えることですが、できれば害になるものを消去法で考えるのではなく、取り入れたい成分を考えて選んだ方が確実です。

リリィ
リリィ

食品であればどの栄養成分が体のためになるか、スキンケア用品であればどの成分が肌に有用なのかに着目するとイイです!

無添加の表示が曖昧だとは言え、自然のものが体にいいことには変わりありませんからね❤

自分に合った成分を見つけて、健康的に美しくなりましょう!そして本来自然がもつ恵みは、正しい情報に基づいて生活に取り入れていきたいですね。

この記事がいいね!と思ったら、ぜひお友達にシェアしてみてくださいね❤最後まで読んでくださってありがとうございました!

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