「神経質な性格をなおしたい」「人から神経質だと指摘されてしまった」・・・日本人にはこんな悩みを抱ええている方が多いようです。

何を隠そう、わたしも神経質だった人間のひとり。過去形なのは、今ではおおらかになったと思っているからです。
神経質な性格を直すためには、自分自身の考え方の傾向やクセを知る必要があります。
今回は神経質な自分を改善し、おおらかな人間になるコツについて、5つの要点についてみなさんとじっくり考えて行きたいと思います。まずは日頃の自分自身を振り返ってみましょう。
原因を見極めて神経質すぎる自分を直す・脱却する5つの方法
神経質だとは自覚していても、それを治すのは至難の業。ここでは原因を振り返りながら、脱却するコツを見ていきましょう!
1:自己否定にサヨナラ!自分を肯定しよう
神経質な人は、「わたしもダメだけど、あなたもダメだわ」という自己否定、他者否定の観点から世界を捉えがちです。これは実はとても苦しい状態なのです。
これはいわゆる、「わたしはNotOK、あなたもNotOK」・・・わたしもあなたもダメというパターンです。
< 交流分析より『OK牧場』 >
わたしはNotOK、あなたはOK | わたしはOK、あなたもOK |
わたしはNotOK、あなたもNotOK | わたしはOK、あなたはNotOK |
参考:交流分析 杉田峰康 本気で交流分析を学びたいあなたのために
神経質を改善するには、まずは自分を肯定するところから始めましょう。
神経質な人の中には、自己否定が強い方がいます。たとえば「自分はまだまだだからもっと頑張らなければならない」と思っているパターン。
一見謙虚で真面目なのですが、ここに見えてくるのが「自分を認めていない」という事実。

たとえば能力の高い人が自己肯定が低い場合、「こんなにダメな自分がここまでできるのに、みんなはどうしてできないんだ!?」という歪んだ感情を抱くようになっていきます。
また、「わたしはOK、あなたはNotOK」の場合も、高圧的な態度で周りに接したり、自分の意にそぐわないことがあると攻撃的な感情を持ったりします。
一方「わたしはNotOK、あなたはOK」の場合、極端に自分に自信が持てなくなってしまいます。
ですから、理想は「わたしはOK、あなたもOK」と、自分も他者も同時に肯定するようなマインドを持つことが大事です。
自分や他人への認識を改めて心から尊重していくと、楽しいことが自然と増えていきます。それに伴って気持ちもおおらかになりますよ!
これは発想の持ち方と言うよりあなたが生きていく過程で徐々に身に着けた考え方なので、すぐに変えることは難しいです。

それでも日ごろから意識してみるだけでも、
世の中の見方が変わり、少し楽になるでしょう。
この考え方は、仕事や人間関係でストレスを減らすのにも役立ちます。
2:細かいことをいちいち気にしない!マイルールを手放そう
神経質を改善するには、マイルールを手放すことも大切です。
たとえば「こうすべき」というマイルールを持っている人が「自分を律する能力」に優れていた場合、それを賞賛された経験からマイルールに肯定的であることも多いものです。
しかし、マイルールはあくまで自分だけのもの。マイルールを手放さないことで「常識的に生きている自分と違う=あの人は常識はずれ」としてすぐに批判的な感情を抱いてしまいがち。
他人はあなたとは違った価値観やルールを持っていて当たり前。多少びっくりするような状況の時にも「彼女には彼女なりの考え方があるのね」と思って笑って流してしまえればOKです!

たとえば、家事のやり方で夫婦で違いがあった場合も、自分のこなし方と違う方法でも相手のやり方をよく観察してみましょう。
洗濯物の干し方1つでも、きちんとタオルを揃えて見栄えよく干したい方もいれば、効率を上げるために風の当たり方が良い干し方をする場合もあります。
人の数だけルールや常識があり、正解は1つではありません。
自分の常識を他人に当てはめるのではなく、また他人の常識に無理に合わせようとするのでもなく、自分は自分、他人は他人といういい意味での割り切りがおおらかに生きるポイントです。
時にはマイルールが本当に正しいのか振り返ってみたり、他人のアイデアも取り入れてみたり、といった柔軟性が大切です。
3:他人の評価を気にしない&自分も他人を評価しない!
神経質を改善するには、自分が他人を評価したり評価されたりするのを、辞める勇気も必要です。
神経質な人の傾向として「他人の評価が気になる」というのも挙げられますが、他人の評価が気になるのは、自分自身が他人を評価し、さらにその基準で自分のことも評価しているからです。

「あの人はこれじゃあダメだよね」「あの人は常識的に考えると変」「みんながおかしいって言ってたよ」。このような言葉に惑わされていませんか?
そうやってあなたを非難する人もまた、自分の中の常識や固定観念に囚われているのでしょう。
他人の評価が気になる場合、自分自身にも「それって本当に正しいですか?」「みんなって誰ですか?」と問いかけてみましょう。ほんとうにその評価に囚われる必要があるのか、今一度じっくり考えてみてください。
そうすると、自分の中にも「本来こうあるべき」という固定観念があることに気がつくはずです。固定観念から少し距離を置き「本来と違っていてもいいんじゃない?」と考えることも大事です。
「こうあるべき」という考え方も、星の数ほどある考え方や選択肢のひとつに過ぎないことを自覚できると良いですね。
そうすれば、徐々に他人の基準や評価に惑わされることなく、自分を許せるようになっていきます。おおらかに生きるためには、小さな評価を気にしないマインドを持つことが大切です。
4:アンガーマネジメントから学ぶ!6秒ルールで悪発防止
神経質を改善したいなら、怒りっぽい自分をマネジメントするのが有効な場合もあります。
アンガーマネジメントという「怒りをマネジメントする」という考え方があります。その考えによると、怒りのピークは6秒間なのだとか。
『怒りのピークは実は6秒でおさまるんです!』
引用: ナースが教える仕事術 より
怒りの衝動が出てきた時に、ついため息が出てきたり、イライラした素振りを見せてしまったり、人によってはつい声を荒らげてしまうことも。
そんなときは6秒数えて、深呼吸しましょう。
アンガーマネジメントでは、「怒り」というのは二次的な感情であることを教えられます。そしてその根底にあるのは、「不安」や「恐れ」や「不満」などの一次感情なのです。
つまり、二次感情としての「怒り」が出てくる前に、「不安」や「不満」などの一次感情へ対応していくのが大切です。

例えば、あなたが「仕事上で部下がなかなか自分の指示通りに動いてくれない不満が積み重なって、ある日ついに怒鳴ってしまった」というケースを抱えていたとしましょう。
本当は怒るつもりなどなかったのに、相手の行動のせいで怒ってしまう、というパターンを繰り返していると、「あの人はいちいち神経質だ…」と部下に誤解されてしまいます。
冷静になって考えてみると、そもそもあなたが一次感情である「不満」を溜めないようにするためは、少し言いにくいことでも正直に部下に説明したり、協力を仰ぐ必要があったのではないでしょうか。

あなたが自分の「不満」に対応する力があれば、怒る必要はなかったはずなのです。
もしかしたら、あなたは部下に良い人(良い上司)だと思われたくて、言いにくいことをきちんと伝えられなかったのではないですか? (そこにも他者の評価で行動している自分が隠れています)
このように怒りの状態を客観的に観察し、自分の怒りの傾向を知ることがアンガーマネジメントの第一歩です。
怒りのパターンはさまざまあり、この記事内で触れている内容はあくまでごく一部なので、気になる方はぜひアンガーマネジメントについても詳しく調べてみてくださいね。
5:完璧を捨てておおらかに生きよう!8割で自分を許してみる
神経質な自分を改善したいとき、何でも完璧にこなそうとする自分をいさめることも必要になります。
完璧にできるとやっぱり気持ちがいいですし、達成感もあります。何かを完璧に成し遂げることで周りからも評価されますし、自分にも自信がついて・・・。
そんな流れで「完璧」はイイことずくめだったと思っているあなた、ちょっとまって。あなたが達成してきた「完璧」は、冷静に振り返るとあなたの得意分野だったのではないですか?
苦手な分野で何かを「完璧」に成し遂げるのは、実はものすごく大変な労力です。

得意なことには得意なことへの向き合い方、苦手なことには苦手なことへの向き合い方があります。これを混同してなんでも完璧にこなそうとすると、どこかで歪みが生じてくるのです。
どんなに器用な人でも、苦手な分野は必ずあります。全ての物事が得意分野のようにトントン拍子にはいかないのだと、まずは自覚しよう。
苦手な分野の場合、労力の面からも1日あたりの作業量を減らしたり、すでに合格ラインであるならば完成度が8割でOKにすることも大事。
あなたが苦手分野に立ち向かうとき、残りの2割で考えるべきことは「なんとしてもやり遂げてやる!」ではなく、「もっと楽にできる工夫はなんだろう?」です。
「楽に生きる」という発想は悪いことばかりではありません。楽に生きることで「心のゆとり」が生まれ、心のゆとりは「時間」を産み、おおらかさへ繋がっていきます。
その時間を仕事やスキルアップに回せば、苦手も克服できるかもしれません。「楽をする」という発想から、とてもいい循環が生まれますよね。
最後に:神経質な正確にはメリットもあるある♪
ここまで改善することを中心にお伝えしてきましたが、神経質な性格には「細やかな配慮ができる」というメリットもあります。
自分に厳しい分、クオリティの高い仕事ができたり、目標に向かって着実にがんばったり、まわりへの気配りを忘れずに、常に「自分のあるべき姿」に向かって邁進していくのが得意です。
そのような長所がある自分のことを、ぜひ褒めてあげてください。
自分を変えておおからに♥ストレスにもさようなら!
この記事では、神経質を克服して、おおらかに生きるコツをお届けしました。
人間の性格はすぐに変えるのが難しいと言われていますが、自覚と行動をくりかえしているうちにだんだんと自分は変わっていきます。
それではこの記事の要点をまとめましょう!
✿ 神経質な自分を改善する5つのコツ ✿
- 自己否定にサヨナラ!自分を肯定しよう
- マイルールを手放す!相手のやり方を許容する
- 他人の評価を気にしない!自分も他人を評価しない!
- アンガーマネジメントから学ぶ!6秒ルールで爆発防止
- 完璧を捨てておおらかに生きよう!8割で自分を許してみる

筆者も神経質な性格を直すために、専門の方に相談したりワークショップを受けたり、さまざまな工夫を実践しました!
大変でしたが、おおらかになって生きやすくなりましたよ♥
困っているあなたに、この記事が役に立てば幸いです。